あなたは「ぼたもち」と「おはぎ」の違いを正しく言えますか?
お彼岸の日に食べますが、「春のお彼岸だっけ、秋のお彼岸だっけ?」とごっちゃになっていませんか。
この記事では春と秋に食べるぼたもちとおはぎの違い、またお盆にもおはぎを食べる風習がある、ということについて説明します。
1.ぼたもちとおはぎの違い
ぼたもちとおはぎの違いは、それぞれの名前の由来を知れば間違えずに済みます。
ここではまず春、秋、両方とも「つぶあん」という説に従って説明します。
つぶあんを牡丹の花にたとえたものです。
牡丹の花の季節は4月から6月だそうです。3月のお彼岸の時期ではないのですね。
牡丹は「花の王様」と言われます。中国から伝わってきた花で、一重、八重などいろいろな種類があります。
つぶあんを萩にたとえたものなのです。
萩は夏から秋にかけて咲くものです。萩は「秋の七草」にも含まれているので、「秋の花」というイメージが強いのです。
2.つぶあんとこしあんの違い

つぶあんとこしあんの違いという説もあるようだな

私はどちらも好きですけど
次に、ぼたもちとおはぎが両方とも「つぶあん」ではないという説を紹介します。
ぼたもちは、春のお彼岸に食べますが、皮を取り去った小豆を使うのでこしあんです。
そしておはぎは秋のお彼岸ですが、やわらかい小豆を使うので、つぶあんです。
ちなみに、自分の記憶では春・秋ともにつぶあんしか食べたことがないです。
そのほか、ぼたもちとおはぎは大きさが違うという話もありますが、つぶあんとこしあんの違い以外は基本的に同じものを指すといわれています。
3.そもそも「お彼岸」ってなんのこと?
ぼたもちやおはぎを食べる「お彼岸」とはどういう意味をもつのでしょうか。
仏教の言葉で、三途の川をはさんで、私たちが住んでいる世界が「此岸(しがん)」、仏様の住んでいる世界が「彼岸(ひがん)」なのです。
煩悩の多い「此岸」から、修業を積んで「彼岸」に達する、という意味から、法要が行なわれるようになりました。
そして、お彼岸の中日である「春分の日」と「秋分の日」は太陽が真西に沈みます。
この日に太陽を拝むことは「西方浄土」へお祈りすることにつながるといわれていました。
ただしインドや中国の仏教に「お彼岸」という行事はないそうです。
日本古来の「祖先崇拝」の思想から、お彼岸の行事が始まったとされています。
4.ぼたもちやおはぎを食べるのはいつからの風習?
では、お彼岸にぼたもちやおはぎを食べるのはいつからの風習でしょう?
806年、初めて「彼岸会」の行事が行なわれたと記録にあります。
小豆は縄文時代からある食べ物で、日本人になじみの深いものでした。
小豆の色(赤)に厄除けの効果があると信じられていました。
一方、砂糖は8世紀に中国から伝わってきたのです。
昔は砂糖が貴重な品だったので、お彼岸という大切な行事に使うこととされました。
お彼岸にぼたもちを食べるのは江戸時代から始まる行事だそうです。
ぼたもちやおはぎは仏壇に供えるものでしょうか。
私が子どもの頃、家に仏壇がありましたが、お供えした記憶はありません。また、ぼたもちやおはぎを毎年食べていたわけではないのです。
本来の風習ではぼたもちやおはぎは仏壇に供える食べ物だとのことです。
今は私の親の家に仏壇があります。私の自宅はマンションなので仏壇はおいていません。
今度からぼたもちやおはぎを食べるときは祖先のことをお祈りしながら食べようと思いました。
5.おはぎをお盆に食べる?
ネットをみていくと「おはぎをお盆に食べる」という情報にぶつかりました。
私は今回調べてみて、お盆におはぎをお供えするということを初めて知りました。
ネットでは「おはぎをお盆に食べる」ということがごく当たり前のように書かれていたので、驚きました。
私は、実際にお盆におはぎを食べたことはありません。
そして「お盆に供える食べ物」も決まっているそうです。
- 8月13日 お迎え団子 あの世から戻ってきたご先祖様が旅の疲れを癒やせるように
- 8月14日 おはぎ ご先祖様へのおもてなしの食べ物
- 8月15日 そうめん 幸せが細く長く続くようお祈りをこめて
- 8月16日 送り団子 ご先祖様があの世へ戻っていくときのおみやげ
私は40年前に父を亡くしています(享年45歳)。新盆のときは、盛大な飾り付けを行なったことを覚えています。しかし、花や果物を別として、食べ物を供えた記憶はないです。
6.まとめ
以上、ぼたもちとおはぎの違い、お彼岸の意味、お盆におはぎを食べることについて説明してきました。
私は和菓子が好きなので、何もいわなくても妻が団子やぼたもちを買ってきてくれます。
これからはよく味わって食べるようにしたいです。
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