2018年10月20日、27日にNHKのドラマで「フェイクニュース」というものが放映されます。
主演は北川景子さん。ネットメディアの記者がフェイクニュースを追うという役どころです。
「フェイクニュース」という言葉は最近よく聞きますが、あらためて、どんなものなのでしょうか。定義と日本での例をみてみます。
1.フェイクニュースとは何か
まずフェイクニュースという言葉の定義を確認しておきます。
フェイクニュースとは、事実ではない、虚偽・デタラメな内容の情報・報道の総称である。読み手が真に受けて(事実として受け取り)、ソーシャルメディアなどを通じて広く拡散され、時には世論を動かしたり社会的な混乱を招いたりすることもある。
IT用語事典より引用
フェイクニュースという言葉を耳にするのは最近のことですが、「虚偽報道」というものは昔からありました。
2.フェイクニュースの日本での例
Wikipediaによると、新聞の虚偽報道は明治時代からあったようです。そこに例示されているものだけでも21件あります。
たとえば、2005年の朝日新聞で、当時の田中康夫長野県知事が新党結成という噂がありましたが、それに関連して、取材をしていないのに記者が取材記事を書きました。その後記者は懲戒解雇されました。
またテレビでもあります。1992年NHK「奥ヒマラヤ禁断の王国・ムスタン」という番組。少年僧が雨乞いの祈りをする。わずかな量の雨が降ったにもかかわらず、「少年僧の願いもむなしく、雨は一滴も降らなかった」とコメント(ナレーションでの解説)を付けている。また「ムスタン」では高山病にかかったスタッフが回復後に高山病の演技をしたが、ディレクターはスタッフにもっと大げさに苦しむ演技を要求したという。
いずれもWikipedia参照
フェイクニュースという言葉が広く知れ渡るようになったのは、2016年アメリカ大統領選挙でフェイクニュースが流れたという話題があったからです。
3.最近話題になっているのはネットのせい?
最近フェイクニュースが話題になっているのは、インターネットの影響もあるでしょう。
2016年にDeNAのまとめサイト、医療・健康情報を扱う「WELQ(ウェルク)」や、子育ての「cuta(キュータ)」など10サイトが閉鎖されています。誤った情報を記載し、人気を得ようとしたからです。
そしてインターネットでは、個人がだれでも簡単に情報発信できるという特徴があげられます。
2017年に、「西田敏行さんが覚せい剤を使用している」という記事をブログにアップした男女がいました。偽計業務妨害で書類送検されたそうです。
話題が面白いから、情報を確認せずSNSで拡散する。それがフェイクニュースになるのです。
4.フェイクニュースにどう対応すべき?
それでは、私たちはフェイクニュースにどう対応したらよいのでしょうか。
まず「新聞などのマスメディアは絶対正しいと信じない」ということがあげられます。
新聞を例にとると、一家庭で読むのは1~2紙でしょうから、比較して検証するということは現実的ではありません。
新聞社の訂正記事を待つことになります。そのためには継続して新聞を読むことが必要です。
それから、インターネットの場合。
たとえばTwitterで面白いニュースのツイートを見つけたときに、すぐそれを拡散してしまうのはどうかと思います。もちろんTwitterはニュースではなく、個人的なできごとをつぶやくことが多いわけですから、その場合は拡散してもかまわないでしょう。(本当はそれでも注意が必要)
個人のブログに載せられたニュースでも、他のブログやニュースサイトではなんと言っているのかを確認する必要があります。
5.まとめ
以上、フェイクニュースの日本での例というテーマで見てきました。おそらくこれからもマスメディア・個人問わずフェイクニュースが発信される可能性はあるでしょう。
私たちも「情報弱者」から脱皮して、うまく情報と付き合う方法を身につける必要があるようです。
○今日の名言
言いたいのは、
それひとつだよ。
その生き方を人のせいにしちゃダメだ。
(矢沢永吉)
それでは最後に、「ありがとう」
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