引きこもりはさまざまな原因によって起こります。
よく「発達障害」という言葉を聞きますが、これはどのようなものでしょうか。
また、引きこもりのうちに発達障害の人がどれくらいいるのでしょうか。
今回は「引きこもりと発達障害」について調べてみました。
1.引きこもりのうち発達障害の人の割合
引きこもりと一口にいってもその定義は分かれるところです。
ここでは内閣府の「ひきこもりと発達障害」という論文を参考にします。
まずこの論文では「ひきこもり」の定義について①20代前後までに問題化②6か月以上自宅にいる③他の精神障害がその第一の原因として考えにくいもの としています。
この定義は限定的なものといっていいでしょう。
なぜなら「中高年のひきこもり」や「精神障害を原因とするひきこもり」といった社会問題も起こっているからです。
そしてひきこもりのうち発達障害の人の割合については、統計数字はありませんでしたが、「発達障害の86.2%が合併症(うつ病、不安障害、社会的ひきこもり(以下略))が高頻度でみられた」と述べられていました。
発達障害とひきこもりは関係が深いととらえて差し支えないでしょう。
2.そもそも発達障害とは
それではそもそも発達障害とはどのようなものなのでしょうか。
なんと「発達障害者支援法」という法律があるのです。
法律で発達障害者とは「「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定められています。
参考 文部科学省ホームページ
わかりやすい説明があったので引用します。
対人関係やコミュニケーションに問題を抱えたり、落ち着きがなかったり、仕事や家事をうまくこなせなかったりと、人によって症状はさまざま。その特性などにより、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、チック障害、吃音(症)などに分類される。
引用元 ドクターズファイル
個々の病気の説明については、引用が続いてしまうので、ここでは避けておきます。
3.ADHDの人数
ADHDの人数については、Yahooニュースの記事がありました。
「児童期には全体の5~10%程度」だそうです。
10人に1人の割合でADHDが存在するとは、信じられない数値です。
ちなみに昔と比べてADHDの児童の割合は増加しています。
筆者は59歳ですが、小学校・中学校のときに同じクラスでADHDの児童はいませんでした。
4.筆者のクラスにも引きこもりの児童がいた
記事を書いていくうちにだんだん思い出してきました。
筆者の小学校時代、同じクラスに引きこもりの子がいました。
クラスの何人かでその子の家にいったことがあります。
どちらかといえば自閉症だったのかもしれません。
しかしそれ以上記憶をたどれず、その引きこもりの子がその後どうなったのかは思い出せません。
5.引きこもりの定義は多種多様
冒頭に述べた論文によると、精神障害は引きこもりに含まれないということになります。
しかし筆者は精神障害で引きこもりです。発達障害者ではありません。
このように一口に「引きこもり」といっても種々の定義があるため、日本の引きこもり人口は100万人とも200万人ともいわれているのでしょう。

発達障害で引きこもりの児童に対応するのは、難しいんだろうな
6.発達障害は精神障害?
発達障害者も、精神障害者に含まれるということです。
そうなると冒頭の論文での「ひきこもり」の定義に当てはまらないことになってしまいますが。
「ひきこもり」がなぜ起こっているのかを突き止める必要があります。
発達障害の児童にも、心療内科など医療的なアプローチが必要なケースがあるでしょう。
教師や親の対応だけでは解決にいたらないからです。
7.最後に
引きこもりに占める発達障害の割合については、統計データを見つけることができませんでした。
発達障害者もさまざまな病状を併発するといわれていますので、見極めと、慎重なアプローチが必要です。
教師だけに対応を求めるのは酷な話だと思います。
さまざまな機関がかかわる必要があるでしょう。
コメント