昨夜はいやな夢を見ました。
自分の父母に、怒りの言葉をぶつけている夢でした。
目が覚めてからもぼうっとして、 しばらく正気に戻れませんでした。
私が最後に怒ったのは、入院していたとき。
もう十年以上前になります。
夜中の3時に部屋に入ってきて、大声で わけのわからないことを話す人に対して、
「こっちはようやく眠れたんだ。睡眠の邪魔をするな」と怒りました。
朝になってその人と話をすると、 「まったく覚えていない」といいます。
精神科の薬のなせる技でしょうか。
さて、今日の話は一般の人向けのもの。 怒りを鎮める言葉について取り上げたいと思います。
1.コーピング・マントラについて
まず結論から言ってしまいますと、怒りを鎮めるには、心理学でいう「コーピング・マントラ」が役に立ちます。
もともと「マントラ」とは、「真言(しんごん)」と訳され、祈りなどを短い言葉で現わした呪文のことをいいます。
たとえば、弁財天のマントラは、「オン ソラソバテイ エイ ソワカ」といわれます。
これを唱え、努力をする人に対して金運上昇の効果を与えてくれます。
そして「コーピング」というのは、「ストレスに対処する」という意味をもちます。
宗教用語である「マントラ」という言葉を借りて、「コーピング・マントラ」とは「ストレスに対処する短い言葉」を示すものなのです。
2.コーピング・マントラの例
では「コーピング・マントラ」にはどのようなものがあるでしょうか。
これには、
- 「起きたことはしょうがない」
- 「ささいなことだ。仕方がない」
- 「気にしないことだ」
などというものがあげられます。
怒りを感じたときに、この言葉を唱えると、自然と怒りが消えていくということです。
本当に効果があるのでしょうか。
これについては、私自身ふだんの生活で「怒り」を感じることがないので、体験としてはわかりません。
でももしあたなが怒りっぽい人だとしたら、だまされたと思ってやってみてください。
一度でうまくいかなくても、何度か繰り返して行くうちに、効果が現われてくるようです。
3.怒りは一時的な暴言を招く
相手が子どもでも、職場の部下でも、なにか失敗したことを見つけて、「何やってるんだ!」とか「そんなことしちゃダメじゃないか」とか、言葉を荒げてしまうシーンもあると思います。
怒られたほうは「すみません」と謝るでしょう。
しかし日常的に「怒る」ことが生じている場合、相手は恐怖心をいだき、ただ小さくなるか、または怒られても改善しようとせずに、そのままスルーしてしまうかもしれません。
「怒り」はマイナスのエネルギーです。
発したほうも後味が悪いですし、発せられたほうも萎縮してしまいます。
お互い、いいことはないのです。
私の場合は、妻と二人暮らしですから、妻に怒ることもなく、また仕事をしていないため、職場で上司から怒られる、という場面もありません。
(かつて働いていたときに怒られたことはあります)
そんな私がなぜ怒っている夢をみたのかは定かではありませんが、夢の中でも相当気分が悪く、目覚めてもショックを受けました。
4.「怒る」と「叱る」は違う
よく言われるのが、「怒る」と「叱る」とは違う、ということです。
「怒る」とは自分が腹を立てたことを相手にとがめることです。
「叱る」とは教育的な立場から、間違いを指摘し、正しく行なう方法を示唆するものです。
「怒る」のが感情的な気分から来るのに対して、「叱る」は冷静な気分で落ち着いて行なうことができます。

子育てでは「怒る」のではなく「叱る」ことが大切だといわれるな

そのとおりですね。感情に任されないことです
5.まとめ
以上、怒りを鎮める言葉について説明してきました。
あなたは「怒りっぽい親」「怒りっぽい上司」になっていませんか。
怒りそうになったら、深呼吸して、ゆっくり1から10まで数を数えて、「コーピング・マントラ」を唱えてみましょう。
ポイント
- 怒りを鎮めるには「コーピング・マントラ」
- 怒りはマイナスのエネルギー
- 「怒る」と「叱る」とは別物
(アイキャッチ画像:FineGraphicsさんによるからの写真)
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