11月23日は「勤労感謝の日」です。
今まで考えたこともなかったのですが、誰が、誰の勤労に対して感謝する日なのでしょう?
勤労していない人は感謝されないのでしょうか?
そしてなぜ11月23日が勤労感謝の日なのでしょう。
この記事では、勤労感謝の日の意味と由来について説明します。
1. 勤労感謝の日の意味
祝日法の規定では、勤労感謝の日を「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝し合う」と説明されています。
国民が感謝し合う日なのですから、勤労者はもちろん、主婦(主夫)であっても感謝されるべきです。
さらにいえば病気の人、子ども、高齢者と、勤労と関係ない人でも感謝されることになります。
存在そのものに感謝するのです。
「生きていてくれてありがとう」と互いに感謝し合うとうことになります。
2. 勤労していない者は肩身が狭い
私は障害者です。働いていません。
いつも「肩身の狭い」気分でいます。
働いている方に申し訳ないという気持ちでいっぱいです。
好きで障害者になったわけではありません。
私は障害者ゆえ外出して働くということができません。
今、在宅でできる仕事について研究中です。
働いてお金がもらえるということは、「価値を提供」しているからです。
なんらかの価値を提供することと引き換えに、収入を得ているのです。
3. 勤労感謝の日の由来
では、勤労感謝の日の由来についてみていきましょう。
勤労感謝の日は、もともと「新嘗祭(にいなめさい)」という宮中行事の日でした。
天皇が神様に新米をささげ、感謝をする日だったのです。
勤労感謝の日の定義に「生産を祝い」とあるのは、ここに由来するといってよいでしょう。
そしてもともと「旧暦11月の2回目の卯の日」だった「新嘗祭」が、1873(明治6)年に新暦に変わる時、11月の23日であったことから、この日を「新嘗祭」と定めたのです。
4. 勤労感謝の日になったのはGHQの意向
戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の意向により、天皇がかかわる行事が祝日であることはふさわしくない、とされました。
そのため、「新嘗祭」が「勤労感謝の日」に変わったのです。
なかなかに微妙な問題ですね。
私は天皇を「国民統合の象徴」とする憲法第1条の規定に賛成します。
それでも「新嘗祭」を「勤労感謝の日」としたことには、ねじれを感じます。

憲法の規定に関してはここで深入りすることはやめよう

もともと「勤労感謝の日」の説明の記事ですからね
5. まとめ
今までなんとなく「勤労している人に感謝をする日だろう」と思っていた「勤労感謝の日」に、このような歴史があるとは知りませんでした。
- 勤労感謝の日は国民が互いに尊重する日
- かつては「新嘗祭」とされていた
(アイキャッチ画像:acworksさんによるからの写真)
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