あなたは「五月晴れ」「五月雨」の読み方と意味を知っていますか?
私はてっきり5月のことだと思っていました。
でも違うんです。旧暦5月、新暦6月なのです。
1. 「五月晴れ」の読み方と意味
まず「五月晴れ」からみていきましょう。「五月晴れ」は「さつきばれ」と読みます。
さつきとは、皐月とも書き、旧暦5月のことを表します。
ですから新暦5月の快晴の日を「五月晴れ」と呼ぶのは間違いですね。
まれに「ごがつばれ」と呼ばれることもありますが、誤用だとされています。
そして「さつきばれ」の意味ですが、旧暦5月、新暦6月ですから、6月の梅雨の間に見られる晴れの日を指します。
2. 新暦5月に使っても誤用ではない?
別の説があります。「五月晴れ」を新暦5月の晴れ間を指す、ということが、もともとは誤用でした。
けれど、すでに定着しているとして、5月の晴れに使ってもよいとされているのです。
でもどうせ使うなら、本来の意味の、新暦6月の晴れの日を指す方が適切でしょう。
3. 東京での梅雨入りは?
さて、梅雨入りはいつ? と聞かれてすぐ答えられますか?
東京(関東甲信)での梅雨入り・梅雨明けを調べてみました。
関東甲信の梅雨入り・梅雨明け
年 | 梅雨入り | 梅雨明け |
2014 | 6月5日ごろ | 7月21日ごろ |
2015 | 6月3日ごろ | 7月10日ごろ |
2016 | 6月5日ごろ | 7月29日ごろ |
2017 | 6月7日ごろ | 7月6日ごろ |
2018 | 6月6日ごろ | 6月29日ごろ |
平年 | 6月8日ごろ | 7月21日ごろ |
出典:気象庁
例年6月上旬にあたるようですね。
雨が続く日々の中で、ときおり晴れた日が表われる。
これが「五月晴れ」なのですね。
4. 「五月雨」の読み方と意味
続いて「五月雨」です。これは「さみだれ」と読みます。
私は「さみだれ」という言葉は知っていましたが、「五月雨」と書くとは知りませんでした。
そして五月雨は新暦6月に降る雨のことですから、まさしく梅雨のことを意味するのですね。

さみだれが旧暦5月に降る雨とは知らなかった

調べてみないとわからないものってありますよね
5. 「五月雨をあつめて早し最上川」
私が「さみだれ」という言葉を知ったのは、「五月雨をあつめて早し最上川」という松尾芭蕉の句からです。
最上川というのは山形県を流れる河川で、日本三大急流のひとつです。
残りふたつは、熊本県の球磨川と、静岡県の富士川をいうそうです。
日本三大急流だと思うと、芭蕉の句もまた味わいが変わってきますね。
6. ビジネスシーンでの「五月雨式」
さて、ビジネスシーンで「五月雨式」という言葉が使われるということをご存じでしたか?
これは、五月雨=梅雨が、しとしとと降り続く雨であることから、たとえばメールが1通で終わらず、何通にもわたる場合、「五月雨式でもうしわけありません」などと使うことがあります。
これは「五月雨式」という言葉を知らないといったい何のことをいっているのか分かりませんね。
ビジネスでの言葉の使い方は、そのつど調べて、確実な知識にしていきましょう。
7. まとめ
以上、五月晴れ、五月雨の読み方と意味について説明してきました。
「五月晴れ」を新暦5月に使うのは誤用だったのにもかかわらず、今では文字通り新暦5月の雨を指すこともある、というのにも驚きましたね。
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